【親に事実を伝えるまでの心の葛藤】代理母出産を反対されるかもという不安

こんにちは。アメリカ在住、2017年に代理母出産で息子を授かったさっこです。
「代理母出産」を必要とし、真剣に考えている方々のために、私の体験談をシェアしていきたいと思います。
これまでの話を読んでいない方は、順番にこちらから読んでもらえると嬉しいです。
〉〉〉第1話『【アメリカ代理母出産体験談】こうして代理母になってくれた女性と出会った』
〉〉〉第2話『【アメリカ代理母出産体験談】代理母になってもいいという女性はこんな方』
〉〉〉第3話『【アメリカ代理母出産体験談】代理母と契約書を交わすまでの流れ』
今回は、特別番外編「私の両親に事実を伝えるまでの心の葛藤」について、書いていこうと思います。
それぞれ違う文化
私たちが、代理母出産に踏み切れたのは、義両親から代理母出産に関する費用の援助があったからです。
彼らは、アメリカ生まれアメリカ育ち。現在もアメリカに住んでいます。
医療のバックグラウンドがあり、代理母出産に対する強い考え方もありませんでした。
そんな彼らでしたから、代理母出産への話を持ち出されたとき、それほど驚きはしませんでした。
旦那くん側の家族は、毎日、電話で話をするような家族関係です。
良いことも悪いことも包み隠さず相談し合い、討論し合う関係。
彼らの中に壁はなく、何事に対しても積極的に協力してくれます。
ですから、代理母になってくださる方を探した際、とても助かりました。
しかし、その反面、彼らの周りの人たちは、私たちが出会った話から、私の病気のこと、代理母出産で授かった孫の話など、なんでも知っています。
一方、私側の家族は、日本生まれ日本育ち。現在も日本に住んでいます。
教育のバックグラウンドがあり、代理母出産に対して、どのように考えているのかはわかりません。
連絡を毎日取り合うようなことはなく、便りがないのは元気な証拠という家族関係です。
大事なことは報告し合いますが、それぞれが十分に考えてから報告しているように思います。
相手の気持ちを読み、尊重し合う文化を大事にしていて、必要以上に手を出し合うことはありません。
お互いが独立している反面、何をどのように考えているのかわからないこともあります。
しかし、プライバシーは守ってくれるという絶対的な信頼感をお互いに持っています。
どちらの家族のスタイルがいい/わるい、という話ではなく、違う文化を持っている家族の子どもである私たちが出会い、結婚したということです。
反対されても前に進む覚悟
代理母出産に踏み切ることを決めてから、私の両親にどのタイミングで話そうか考え始めました。
私を悩ませたのは、日本という環境。
代理母出産に対して、否定的、閉鎖的、タブーとさえ感じてしまうような日本の環境です。
これまで、両親と代理母出産に関して話したことはありませんでした。高田夫妻が代理母出産で双子ちゃんを授かったニュースが流れたときも、私たちが受精卵を凍結したときも、代理母出産について話したような記憶がありません。
彼らが代理母出産についてどのように考え、賛成してくれるのか、逆に反応するのか、それがとても不安でした。
万が一、反対されても、前に進むという強い覚悟ができるのはいつなのかと考えた時、「妊娠」という言葉が浮かびました。
「そうだ!妊娠の報告と同時に代理母出産で授かるという報告をしよう!!」
そのタイミングで反対されても、授かったいのちのためなら、親子関係がどうなっても頑張れるという強い覚悟ができた瞬間でした。
親に事実を伝える
赤ちゃんの心音が確認できた日、私は両親にテレビ電話をしました。
いつもと違って、ちょっとかしこまっている私たち。
両親を不安な表情にさせてしまいました。
乳がんになったという事実を伝えた時のことを思い出させてしまったからだと思います。
でも、事実を告げた時の彼らの反応は、ちょっと泣きながらの「おめでとう」でした。
凍結してある受精卵の存在を知りながらも、私たちに気を使って、話題に出すことがなかった両親。
涙を浮かべた目を見た一瞬で、どれだけ私たちのことを気にかけてくれていたかが伝わってきて、喉の奥から込み上げてくるものを抑えることができませんでした。
これが、私の家族の愛の形だな〜って思った出来事でした。
【注意】
この記事は、2012年から2017年にかけて、私個人が感じたり、行動したりした体験談です。
全ての方に当てはまる事例ではありませんので、参考程度にお読みください。
〉〉〉第6話『【アメリカで代理母出産体験談】妊婦健診はこのように進んでいきました』